いざ作るとなると縁起の悪いものだけは避けたいと
     図書館からお墓の本を借りてきて研究した。
     著者はなんとなくどこかの石屋さんの回し者のような気もしたが
     少なくとも駄目と言われていることはやめよう。

       1.墓は天地人の三段に限る。多くても少なくても家に不幸が起きる。
       2.墓石に傷をつけるような構造は駄目
             →ロッカーにして線香と蝋燭を入れておく案はボツ
             →太陽電池で夜中に蝋燭風ランプを自動点灯させる案もボツ
       3.コンクリートや黒石は使ってはいけない
       4.自然石をそのままの形で使ってはいけない

     結論 ステンレスがいけないとは書いてない

江口左官の基礎の精度が良すぎて、削らないと建てられなかった。
四十九日骨納めの当日の朝で、簡単に終わるはずがあせった。
早くしないと坊さんが来てしまうぞ。
土台の四隅に見えるのはアンカーボルト。絶対倒れない。
納骨棺もでっかい。二、三十人いっぺんに死んでも大丈夫。
底は土に帰るために地球の表面が露出している。
電線を持つぐらいしか役に立たないのが私。
一段目を据える。
ステンレスの厚みが4mmともなるとけっこう重い。
芝石(墓の下の土台部分)は左官屋にまかせた。
石屋の仕事になるが、左官屋が元請なのでオラ知らね。
二段目、三段目は先に組み立てておいて載せる。
一段目よりもっと重い。
一段目と二段目をボルトで緊結する。
生き仏として入るつもりなら、入れないこともない。
完成写真

風化しないので、人類が破滅したのちもおそらくこの墓だけは残るだろう。
骨をどこから収めるか、子供に教えておかないと私が入れない。
家紋は飯塚乙脇本家と同じ「丸に三つ柏」
彫るわけにはいかないので少し浮かせて貼り付けてある。
水がたっぷり入る花立が売り。
ただし恐ろしくごついこともあり、女子供では片手で持てない。
文字は小学校時代の恩師、書家の皆口松風先生に揮毫していただいた。

「脳血栓のあと、右手が不自由なのでもう字は書いていない。」
といやがる先生に
「それならほかに二つとない字になるのでなお値打ちがある。」
と、無理やり書かせる鬼のような教え子であった。

ま、小学生の頃は何かことあるごとに見せしめのため
私ばかり叱っていたという先生にも、若干の弱みがあったのではないかと・・・・


トップページに戻る